英語教師による英語教師のための情報シェアの場「達人セミナー」通称「達セミ」をご存知ですか。毎週のように自発的かつボランティアで全国各地にて開催され、それぞれの授業方法を公開しシェアしています。基本的には中学・高校の教師の方々が中心ですが、その授業には英語を楽しく学ぶヒントがたくさん隠されています。その中から毎号1名の先生にレポートしていただきます。
今回のヒントはこれ:
広島市立早稲田中学校
胡子 美由紀先生
「自分の目ざす姿をイメージし、進んで英語にふれる時間を作る」先日まで研修で1ヶ月韓国におり、そこで出会った英語教師、そして学生に共通した言葉です。彼らの英語運用能力の高さに驚き、高い英語力を身につけた秘訣をインタビューしたのですが、自分自身のトレーニング法との共通点も多く、共感しながら話を聞きました。その中から、今回は英語力アップに向け、学習していく上で大切なポイントを3つ紹介します。
英語学習で一番大切なのはモチベーションです。動機付けが高いほどやる気がわいてくるもので す。漠然と「英語が話せるようになりたい」より「TOEFLテストで○○点取るぞ!」とか「字幕なしで 映画を見るぞ!」など「ちょっと頑張れば手が届きそうな目標」をハードルとして設定するとよいで しょう。中高生であれば、「ALTの先生と対話できるようになる」とか「英語の歌を聴き取り歌えるよ うになる」などが、身近な目標になります。そのハードルを越えることができたら、もっとやる気が わいてくるはずです!まず、自分が達成したいと思う目標を決めて取り組んでいくとよいでしょう。 また、英語はスポーツと同じで数値化と記録をすることが重要です。練習した回数や内容、時間、 音読のスピード(タイム)を記録し残しておくことで、自分の到達度と伸びが目に見えて分かってき ます。どのくらいで目標に到達するか明らかになるので、やる気がアップし意欲も高める源動力に もなります。
週に1回1時間の学習より、週3回20分する方が学習効果があることはおわかりでしょう。でも、語学は短時間でもいいので、毎日繰り返し学習してこそ身に付いていくのです。自分で「この時間は必ずこれをやる」と決め、あらかじめテキストを準備したり音声教材をスタンバイしたりしておくと、継続し易くなります。また、学習と思うと続けることに弱気になる人もいるのではないでしょうか。英語は言葉ですから、単なる学習でなくスキルとして身につけ、使いこなせるようになることが一番大切です。そう考えると、続けることも負担でなくなるのではないでしょうか?
しかし、まとまった時間がとれないという方もおられるでしょう(私のように・・・)。そういう方は隙間時間を上手に利用しましょう。通勤途中や食事の準備中に、英語音声を聞く、英字新聞、洋書を読むなどはちょっとした時間ですが、トータルするとかなりの時間を費やすことができます。私は自動車通勤なので、iTunesのPodcastを利用しシャドーイングしたり、入浴時間を利用して洋書を読んだりしています。E-mailもネイティブと日々のやりとりをしたり、英語の先生には英語でメッセージを送ったりして英語を使う場面を意識的に増やすようにしています。
努力したことは必ず報われます。トレーニングしたことは力になります。みなさん、頑張りましょう!Training never fails to be paid off!