ある日本人女性が英語の母語話者から、結婚を申し込まれて、素直に『はい』といえず思わず『そんなこと急に聞かれてもなんて答えていいか・・・ちょっと・・・』というくらいのつもりで"I'm
not sure"といったら、お断りと解釈されて結局、結婚には至らなかったという話もある。この女性は"I'm
not sure"が、『あなたと結婚できるかどうかわからないわ』という意味に解釈されるなどとは、思ってもみなかったようだ。
また、別のケースでは、『あした、映画みにいこうか』と誘われて、『あした何するかまだ決まってないし、ちょっとわからないな、明日になってみないと・・・行けるかもしれないし・・・』というくらいの気持ちで"I'm
not sure"といったのに、やはり、お断りと解釈されて"Maybe next time!"といわれて、初めて『ああ、"I'm
not sure"って、お断りと解釈されることもあるんだ』と気づいたという話もある。
さらに、何か意見を求められているときに"I'm not sure"を使ったら、反対しているんだと解釈されて『そういうんなら、やめておこうか』となったケースもあるようだ。具体的には、『車買おうと思うんだけどどう思う?』ときかれて、『ええ?私に相談されたってわからないわよ・・・』というくらいのつもりで"I'm
not sure"といったら、相談したほうは『やめておいた方がいいんじゃない』というふうに解釈したらしく『じゃあ、やめておこうか』となったわけである。やはり、このケースでも、『やめておこうか』といわれて初めてどう解釈されたかという事に気づいたという。
以上のように、"I'm
not sure"は、とかく誤解を招きやすい表現なので、この表現を使うときは、相手にどのように解釈される可能性があるのかということも考えて意識的に使ったほうがいいみたいだ。また、特に異文化コミュニケーションでこの表現を使うときは、誤解を招かないようにするためにも他の表現と一緒に"Right
now, I'm not sure... but I'll call you tomorrow"などというように、話者の意図をはっきりとさせる必要があるのかもしれない。
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