1964年にTOEFLテストが始まった当初、日本ではどのくらいの人が受験していたのでしょうか。現在あるデータを見る限り、当時のETSデータは、現在のTOEFL®
Test and Score Data Summary(注2)ような、毎年のアニュアルレポート(7月から翌年6月の12ヶ月分)のデータを計ったものではなく、受験者数の累計をまとめたもので、期間も12ヶ月のものもあれば、15ヶ月のものもあるなどまちまちでした。このことからも当時のテスト受験者に関するデータ処理において、手探りの様子が伺えます。
最初のデータによれば、1964年2月から1966年の1月までの2年間にTOEFLテストを受験した日本人(注3)の数は1,710人でした(注4)。この1,710人は、英語圏に飛び出そうとする日本人の先駆者とも言えるでしょう。その時、全世界でのTOEFLテスト受験者は8,692人でした(注3)。
【写真:当時ETSからFAXにて送付された、1964年2月から1966年1月までの、Native
Country別の受験者数と平均点のデータ (アジアの箇所を抜粋)】
1964年から1969年6月までの約5年間のTOEFLテストの累積受験者数は、日本人は7,148人という数字が残っています。(注3)。表から読み取ると、1964年の開始からの2年と、1967年以降の2年間を比較してみると、日本人の受験者数が約2倍になったことが分かります。
全世界では同じく1964年から1969年6月までに、累計で11万人強の受験者がTOEFLテストを受けています(注3)。1967年以降、大幅に受験者が増加したことが見て取れます。つまり、1964年のTOEFLテスト開始以降5年間で、テストの認知は世界中で急速に広まったといえるでしょう。
<次号に続く>
注1: |
'TOEFL® Information and
Registration Bulletin 2005-2006(PBT,CBT用)より |
注2: |
'ETS作成のTOEFLテストに関するデータ報告書。1992年以降のものはこちらからダウンロード可能。 |
注3: |
日本人とは、Native CountryをJAPANとする受験者を指す。 |
注4: |
当時ETSからFAXにて送付されたデータ。誌名不明。国際教育交換協議会(CIEE)
TOEFL事業部保管 |

ページトップへ
|