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はじめに:インターネット版TOEFLテスト(TOEFL iBT)とは
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2006年5月、TOEFLテストが大きく変わります。「インターネット版」、'iBT(Internet-Based
Testing)'という言葉から、「自宅で好きな時間に受験できるの?」「インターネットを自由に使用できるテストなの?」という疑問を持たれる方もいるかもしれません。しかしそれは違います。TOEFL iBTでは、受験者は決められた日時にテスト会場に出向き、割り当てられたコンピュータでテストを受けます。テスト中にインターネットを利用することもありません。従来のテストとの違いは、問題内容・構成の変化、能力の測定方法の変化、ということなのです。TOEFL iBTはReading,
Listening, Writing, Speakingの4技能を総合的に組み合わせ、実際のコミュニケーション能力を測る新世代のテストとして誕生しました。このコーナーでは、TOEFL iBTの特徴をひとつずつ取り上げながら紹介していきます。新しいTOEFLテストを正しく理解し、万全に準備をして臨んで下さい。TOEFL iBTであなたの真の英語運用能力を試してみませんか? |
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TOEFL-iBTの構成(約4時間) |
スコア(0〜120)
Reading
(60〜100分) |
アカデミックな長文読解問題(3〜5題)
TOEFL CBTに類似した内容に加え、新しい出題形式の問題
ReviewやGlossaryなど、受験者に便利な新機能
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0〜30
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Listening
(60〜90分) |
講義形式の問題(4〜6題)
複数人数による会話の問題(2〜3題)
TOEFL CBTに類似した内容に加え、新しい出題形式の問題 |
0〜30
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Speaking
(約20分) |
Independent Task(Speaking、2題):
−身近なトピックに関して口頭で解答する問題
Integrated Task(Reading、Listening、Speaking、2題):
−読み、聞いた内容に関して口頭で解答する問題
Integrated Task(Listening、Speaking、2題):
−聞いた内容に関して口頭で解答する問題
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0〜30
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Writing
(約50分) |
Integrated Task(Reading、Listening、Writing、1題、20分)
−読み、聞いた内容に関して文章で解答する問題
Independent Task(Writing、1題、30分)
−身近なトピックに関してエッセイを作成する問題
*解答はタイピングのみ、手書き不可。 |
0〜30
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第1回:Integrated
Taskについて |
ほとんどの方が、"Integrated Task"という言葉に馴染みが無いのではないでしょうか。直訳すると、「総合的、統合的な問題」です。では、TOEFL
iBTにおけるIntegrated Task とは、「どんなこと」を「どのように」統合するのでしょうか。今回は、新しい出題形式の一つであるIntegrated
Taskに焦点をあてます。
Integrated Task は、Writing及びSpeaking(TOEFL iBTにはSpeakingのセクションもあります)のセクションの中に導入されます。総合的、統合的、とは一つの技能だけではなく、他の技能とあわせてその英語力を測定することです。
SpeakingセクションにおけるIntegrated
Task |
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Speakingセクションは、IndependentとIntegratedという2種類のタスクから成ります。どちらも面接官がいるわけではなく、マイクを通して解答をします。Independent Taskは与えられたトピックについて自分の知識と経験を織り交ぜつつ口頭で解答していく形式です。これに関しては、次号で詳しく説明します。
Integrated Task は更に、(1)Reading,Listening,Speakingと(2)Listening,Speakingに分かれます。(1)Reading,Listening,Speakingの問題では、キャンパスでの生活を想定した会話や講義を想定した内容の英文(75〜100words)を読み、それについての英語(150〜220words,60〜90秒)を聞きます。この後、読んで聞いた内容について口頭で質問に答えます。考える時間に30秒が与えられ、解答時間は1分間です。この形式で2題出題されます。(2)Listening,
Speakingの問題は、講義や会話といった形式の英語(180〜280words,60〜120秒)を聞き、それに基づいて口頭で質問に答えます。考える時間は20秒で解答時間は1分間です。この形式で2題出題されます。 |
WritingセクションにおけるIntegrated
Task |
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Writingセクションもまた、IndependentとIntegratedの2種類のタスクから成ります。ともに手書きは認められず、タイピングのみとなります。
Independent Taskは、従来のTOEFL-CBTのWriting、またはTOEFL-PBTのTWE(Test
of Written English)と同様に、テーマに沿ったエッセイを30分で書きます。
Integrated Taskでは、まずアカデミックなトピックのパラグラフ(230〜300Words)を3分間で読みます。その後、読んだ内容に関する英語(230〜300Words,
約2分間)を聞きます。この後、聞いた内容の要約や、読んだ内容との関わりについて説明するよう求められます。単語数の目安は150〜225wordsですが、これを越えても主旨から外れない限りはスコアに影響しません。WritingのIntegrated Taskの制限時間は、読んで聞く部分も含め20分です。
このようにTOEFL iBTでは、今までにない形式での出題がされます。初めての形式にとまどう方も多いかもしれませんが、一つひとつの技能を駆使することに変わりはありません。今までのように各技能の基礎力を磨き、前向きな姿勢で受験しましょう。 |
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