TOEFL Mail Magazine Vol.45
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教室からの声(TOEFL ITP)

立命館大学 教学部 言語教育推進課 大西康仁 氏

このコーナーでは、TOEFLテストの実施・運営団体である米国ETSのプロダクツをご利用いただいている高等学校・大学での導入事例を、現場の教室からお伝えします。

ETSプロダクツとは、ペーパー版TOEFLテスト(TOEFL PBT)の過去問題を使った「団体向けTOEFLテストプログラム:TOEFLテストITP」や、インターネットに接続できる環境があればどこからでもアクセスができ、短時間で採点とフィードバックを自動で行う、ライティングの授業には欠かせない「オンライン・ライティング自動評価ツール:Criterion」など、現在日本国内のみならず世界の教育現場の皆様に多くご利用・ご活用いただいているETS開発のテスト・教材です。

今回は、TOEFL-ITPを導入されている立命館大学 教学部 言語教育推進課大西 康仁氏からのレポートです。


立命館大学は、「平和と民主主義」の教学理念の上に立ち、創造性と人間性豊かな21世紀のリーダー育成を目指しています。個性と可能性を育み、理想的な自己実現へと導くために、「国際化」「研究」「学び」をはじめとするすべてにおいて、最良の環境・システムを整えています。
>>立命館大学のホームページはこちら

立命館大学の外国語教育

 立命館大学では、各学部の学びに沿う外国語カリキュラムを展開しています。英語の授業は全学部で習熟度別のクラス編成をし、学生個々にあうレベルで目標設定をして学ぶことが可能です。年間を通してTOEFL ITP、TOEIC®-IPの学内団体受験、初修外国語の検定試験も数多く学内で実施しており、到達点を確認して次のステップに進める仕組みを整えています。また、学生個々の興味関心と各学部教学体系に沿うような専門分野と連携した総合的な外国語教育を展開しており、英語による専門科目の履修や留学先での専門受講を促進するような展開をしています。4年間を通じた学びとして、国際分野をはじめとする就職や大学院進学をも視野に入れた外国語教育に取り組んでいます。
 2005年度からは、国際インスティテュートのアドヴァンスト・プログラム「JAPAN AND WORLD PERSPECTIVE PROGRAM(以下JWP)」*1を開設し、国際舞台での活躍を視野にいれ、「仕事で英語が使える」能力を備えたスペシャリストの養成をめざしています。
2006年4月にはびわこ・くさつキャンパス(以下BKC)の経済学部、経営学部にそれぞれ国際経済学科、国際経営学科を新設し、専門教育・外国語教育・海外体験プログラムを通じて外国語で研究や業務をこなせる能力を養成し、国際ビジネスシーンで活躍できる人材の育成を目指します。

*1
JAPAN AND WORLD PERSPECTIVE PROGRAMは、文部科学省 平成16年度 現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)に「仕事で英語が使える日本人育成」の分野で採択されました。

正課と課外の連携
 正課外の集中的な外国語学習の場として2002年度に言語習得センター(Center for Language Acquisition, CLA)を開設しました。夜間時間帯や集中休暇を使って+αの外国語運用能力を修得したい学生の声にこたえるべく、様々な講座・プログラムを展開しています。年間2,000名を越える学生がCLAの各種講座・プログラムを活用し、海外留学や希望する進路目標を定め、積極的に学んでいます。
 また、大学入学前の3月には「はじめてのTOEFL®講座」を開講し、大学での学びにつなげると同時にスキルアップをめざし、多くの新入生が受講しています。

TOEFL®-ITPの導入
 本学では1991年にTOEFL ITPをスタートしました。当時は学内団体受験とエクステンションセンターが開講していたTOEFL講座受講生向けに年間4回〜7回実施し、年間約2,000名が受験していました。1996年からは1回生全員の年2回の受験料を大学が負担して実施し約7,000名に受験規模を拡大、1998年以降は毎年約10,000名が受験しています。受験者の増加は学園としての国際化の取組によるもので、1998年に衣笠・BKCの2キャンパス展開、2000年の立命館アジア太平洋大学開設など学園全体としての国際化により、外国語(特に英語)への取組が強化され、受験者増につながっています。
 2002年度からは、海外研修プログラムや海外留学への母体層となる中位から上位層の受験奨励に取り組みました。その結果、高い意欲を持っている学生が継続して複数回受験し、本学の外国語教育を牽引する層を形成しています。
2005年からは新たに教育力強化政策を打ち出し、上位層の強化はもちろん、中位層の引き上げを重点課題として取り組んでいます。具体的には、1回生の英語クラス分けにTOEFL ITPを導入し、さらに到達度検証テストとしても位置付け、年間に複数回のTOEFL ITP受験を実施することにより、学生一人一人が現在の到達点と今後伸ばすべき課題を確認して、次なる目標設定を行う取り組みを進めています。
 このTOEFL ITP受験をSTEPに高度なプログラムや海外研修プログラム、海外留学、さらには国際舞台で活躍できる人材を輩出することを目指しています。
現在、本学では約10,000名が受験し、学園全体では約18,000名を超える受験規模に到っています。

TOEFL®-ITP活用状況
 2005年度から衣笠キャンパスの1回生全員が4月1日にTOEFL ITPを受験し、この結果をもとにクラス編成を行なっています。さらに、学部回生ごとに決まった時期に到達度検証を位置付けTOEFL ITPを受験します。また、国際インスティテュートプログラムの学生は各学部での到達度検証の受験に加えてさらに年2回の受験機会があり、学部回生により異なりますが最大で年間5回の受験機会を設けています。複数回の受験は着実にスコアUPの結果となっており、正課授業の学びに加えて、課外講座での学び、自己学習などの成果があらわれています。
 TOEFL ITPのスコアは学内の様々な高度なプログラム等へ参加するための参考にしており、2005年度から開設したJWPでは参加基準として、TOEFL ITP 480点以上を設定しています。

今後の課題
2006大学入学センター試験からはリスニング試験が導入され、外部試験結果を大学入試で活用する大学が増加し、結果、高い外国語運用能力を有する学生が大学に入学しています。意欲あふれる学生はもとより、自分さがし途上にある学生に対しても、正課課外にわたる4年間の多様な外国語カリキュラム・留学プログラムを通じて海外で活躍できる人材の育成に取り組んでいきます。また、多様なチャネルを活かした様々な学びの機会を提供し、学生個々の自己実現の環境をつくることを目指しています。
学園全体の外国語教育では、2006年度からの立命館小学校、立命館守山高等学校の開校により、本学園は二大学、四附属高等学校、三附属中学校、一附属小学校となります。小中高大院を通じて、豊かな教養・専門を身につけた国際舞台で活躍できる人材の育成を目指していきます。
『国際社会のリーダー育成に資する外国語教育プログラムの開発』が今後の本学の外国語教育を切り開くテーマであると考えます。
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