日本で受ける英語の授業ではなかなか英語でエッセイを書く能力が身につきづらく、英語試験での'Writing'は、点をとりづらいとおっしゃる方、多いのではないでしょうか。しかし、英語圏の大学では、エッセイを「書く」能力が必要不可欠です。また、留学中のみならず、国際社会で活躍していく上でも、英語での文書作成は避けて通れない道です。実践的な英語のコミュニケーション能力を測定するTOEFL
iBTでは、Writingセクションにおける測定も、より確かなものになっています。 まずは「英作文」と「英語のエッセイ」は違う、ということを認識し、エッセイの書き方をしっかりと練習して本番に臨んで下さい。得意分野にできるはずです。
それでは、TOEFL iBTのWritingセクションにスポットをあてて、見ていきましょう。
構成は以下のようになっており、1題はIntegrated Task、そしてもう1題はIndependent Task
です。複数の技能をあわせて英語能力を測定されるIntegrated Task については、特集の第1回をご参照下さい。
・Integrated Task (Reading,
Listening, Writing)・・・1題、20分 |
|
読み、聞いた内容に関して文章で解答する |
・Independent Task (Writing)・・・1題、30分 |
|
身近なトピックに関してエッセイを作成する |
|
共にタイピングでの解答で、手書きは不可です。それぞれのタスクについて細かく見ていきましょう。
まず、Integrated Taskです。3分間の制限時間で、250〜300wordsの英文を読みます。内容は、実際の講義や教科書を想定したアカデミックなものです。英文を読んでいる間、メモをとっても構いません。時間経過後、パッセージは消え、続いて英語を聞きます。英語の内容は読んだ内容に基づいていますが、異なった見解を述べるものであったり、更なる解説だったり、とその内容は様々です。聞く英語の長さはおよそ2分、語数にすると230〜300wordsです。聞いている間にメモをとっても構いません。この後、読んだ内容及び聞いた内容を総合した上での、理解度を測定する出題がなされるので、文章で解答します。長さは、150〜225wordsが目安ですが、これを越えても、内容が逸れない限りは減点の対象になりません。
続いて、Independent Taskです。こちらは、従来のTOEFL CBTでのWritingセクション、またTOEFL
PBTでのTWEと同じ形式の、英文でのエッセイと考えてよいでしょう。提示された題目に関して、自分自身の見解を述べていく形です。自分の意見を裏づけするような事例や、経験を織り交ぜながら、筋の通ったエッセイを完成させていきます。長さの目安は300words程度ですがこれを超えても構いません。
次のような出題形式が多いので、そのパターンになれておきましょう。
@
|
Do you agree or disagree with the
following statement ? Use reasons and specific details
to support your answer. |
A
|
Some people believe X. Other people
believe Y. Which of these two positions do you prefer/agree
with ? Give reasons and specific details. |
また、過去のTOEFL PBTで出題された問題は米国ETSのTOEFLテスト公式ホームページに掲載されています。
この中からトピックを選んで練習してみましょう。
英語圏の大学では、paperと呼ばれる「レポート」を書くことが多く要求されます。成績を左右する非常に重要な要素です。この「レポート」そして「論文」の書き方を知らなければ、卒業は難しくなります。ビジネスで海外とやりとりをする場合も、契約書を交わしたり、手紙やe-mailを書いたりする際には、正しい文法や単語を使い、自らの主張を明瞭かつ簡潔に、的を射た書き方で相手に訴えていかなければなりません。何となく通じればいいものではなく、「英語の文章の書き方」を知っていなければならないのです。主張を相手に明確に伝える、という部分は、日本人のメンタリティとはかけ離れたところにありますが、だからこそ、練習なしには習得しえないのです。相手を納得させたり、要件を的確に伝えるための文法力や作文力は実生活において不可欠です。この能力をTOEFLテストに向かいながら、身につけていってください。
|