TOEFL Mail Magazine Vol.47
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 TOEFLテスト何が変わるの?

はじめに:インターネット版TOEFLテスト(TOEFL iBT)とは

 2006年、TOEFLテストが大きく変わります。「インターネット版」、'iBT(Internet-Based Testing)'という言葉から、「自宅で好きな時間に受験できるの?」「インターネットを自由に使用できるテストなの?」という疑問を持たれる方もいるかもしれません。しかしそれは違います。TOEFL iBTでは、受験者は決められた日時にテスト会場に出向き、割り当てられたコンピュータでテストを受けます。テスト中にインターネットを利用することもありません。従来のテストとの違いは、問題内容・構成の変化、能力の測定方法の変化、ということなのです。TOEFL iBTはReading, Listening, Writing, Speakingの4技能を総合的に組み合わせ、実際のコミュニケーション能力を測る新世代のテストとして誕生しました。このコーナーでは、TOEFL iBTの特徴をひとつずつ取り上げながら紹介していきます。新しいTOEFLテストを正しく理解し、万全に準備をして臨んで下さい。TOEFL iBTであなたの真の英語運用能力を試してみませんか?


TOEFL iBTの構成(約4時間)
スコア(0〜120)

Reading
(60-100分)

アカデミックな長文読解問題(3〜5題)
TOEFL CBTに類似した内容に加え、新しい出題形式の問題

ReviewやGlossaryなど、受験者に便利な新機能

0〜30
Listening
(60-90分)
講義形式の問題(4〜6題)
複数人数による会話の問題(2〜3題)
TOEFL CBTに類似した内容に加え、新しい出題形式の問題
0〜30
Speaking
(約20分)

-身近なトピックに関して口頭で解答する問題=Independent Task

:2題
-読み、聞いた内容に関して口頭で解答する問題 =Integrated Task
(Reading、Listening、Speaking):2題
-聞いた内容に関して口頭で解答する問題 =Integrated Task (Listening、Speaking):2題

0〜30
Writing
(約50分)

-読み、聞いた内容に関して文章で解答する問題=Integrated Task (Reading、Listening、Writing):1題、20分
-身近なトピックに関してエッセイを作成する問題=Independent Task :1題、30分

*解答はタイピングのみ、手書き不可。

0〜30

第4回:Listeningセクションについて

 大学入試、英検、TOEIC。皆さんはこれまでに様々な英語の試験を受けてきていることでしょう。そしてどの英語試験にも、リスニングのセクションはつきもの。リーディングやライティングよりも更に、「しっかり勉強しなければ点数がとれない」セクションであるということは、皆さんも経験から十分にご存知のことだと思います。
 これまでのリスニング対策、皆さんはどのように取り組んできましたか。とにかく毎日英語を聞いて、耳を英語に慣らす。そんな努力をされてきたのではないでしょうか。
新しいTOEFLテストでは、リスニングセクションも変化をとげ、今までのリスニングテストとは一風変わったものになっていると言えます。対策ももちろん変わってきます。ただ「英語を聞く」ことだけを勉強とするのではなく、より効果的な対策をたてて試験に臨んで下さい。
まず、TOEFLテストリスニングセクションで、求められていることは何かを把握しておきましょう。アメリカ合衆国を始めとする英語圏の国々におけるアカデミックな環境で、講義や、キャンパス内で出会うあらゆる人たちの発話を理解しなければなりません。TOEFL iBTで求められるリスニングスキルのポイントを整理しましょう。

1. 発話の内容の主旨、要点がおさえられる。
聞いた英語の一言一句を理解するのではなく、メインアイデアを理解できているか否かが必要とされる。
2. 話者の意図を察することができる。
言語表現のみならず、声の音量や調子、速度、声色などといった言葉以外のメッセージにも注意を払いながら相手の発話を聞きとる。このことにより、発話者のスタンス(トピックに対して賛成か反対か、といったこと)や、どの程度確証を持って話しているのか、また、なぜその話題で話しているのか、といった「何が言いたいのか」を理解できる。
3. 発話を聞きながら情報を整理して、自分の頭で考えることができる。
・発話における情報の関係、例えば原因と結果、比較と対照などを理解できる
・聞いた情報を基に自ら推測し、結論を出せる
・話題の中心が他に移った時や、例を提示されている時など、会話の方向性のシフトに気づける

 それでは、もっと具体的にその概要を見ていきましょう。

リスニングの素材
問題数
解答時間 
講義形式: 4-6題
500-800語で3-5分の長さ
講義1題につき6問
60-90分
会話形式: 2-3題
およそ3分間
話者間のやりとりはおよそ12-25回
会話1題につき5問
60-90分

 従来のリスニングセクションに比べて、1題あたりの時間が長くなっています。英語が話されるスピードも、より自然なものになっています。全体を通してメモを取ることが可能なので、効果的なノート・テイキングのコツを前もって習得しておくと良いでしょう。
 講義形式、会話形式、ともに学校を想定とした状況での発話が出題され、聞いている間は教室や図書館、ブックストア、教授の研究室など、会話が起こっている場面が画面に映し出されます。難しいと思われる語彙は、黒板の絵が出てきて、スペルを示してくれるため、理解の手助けになると同時に臨場感も高まり、試験に集中しやすくなるでしょう。
 講義ないし会話を聞いた後に、いよいよ出題がなされます。出題は読まれると同時に画面にも映し出されます。問題は4種類の形式から成ります。

1. 多肢選択方式(4肢から正解を1つ選ぶ)
2. 多肢選択方式(複数の選択肢から正解を2 つ以上選ぶ)
3. 並べ替えの問題(手順、順番、出来事などを正しい順に並べる)
4. 表の完成(分類わけなど、情報の整理)

 新しいTOEFLテストでは、リスニング能力の測定に工夫がなされています。メモをとれることも然りですが、従来のように、一度しか流れない長い英語を聞いて問題に答えなければならない、というような、記憶力が点数に影響する事態を避けています。すなわち、出題のいくつかにおいては、「問題の講義 や会話の一部分」がもう一度流されます。改めて問題となる発話を聞いてから設問に答える形式がとられているのです。

Listeningセクションについて

 こうした出題では受験者は記憶力に頼らなくてすむのです。これは今までの英語試験には見られない、画期的な変化といえるでしょう。英語を聞きながら、「これを忘れてはいけない、あれも覚えておかなくちゃダメだ」という心理的なプレッシャーを跳ね除けられることは、落ち着いて会話全体を集中して聞くことにつながります。そうです、実際の会話でも、会話は流れていくもの。その瞬間・瞬間の理解の蓄積が、最終的な内容理解に至るのです。余計なプレッシャーをなくし、全体の流れを把握することに努めてください。肩の力を抜いて相手の話を聞くということは、TOEFLテストのリスニングだけではなく、コミュニケーション能力の向上にもつながることでしょう。

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