日本人はよくReadingが得意、といわれますが、実際英語圏に留学すると、実はそうでもない、という事実が浮かび上がります。何故でしょう。ポイントをおさえる読み方、論旨の紐解き方を意識せずに「ただ長文を読む」経験を重ねてきているからです。留学中は莫大な量の教科書、文献を毎日読まなくてはなりません。授業についていくには、予習の段階で「ポイントをおさえた読み方」をしておかなければならないのです。TOEFLテストのReadingセクションに関しても、やはり論旨を紐解きながらポイントをおさえる読み方の訓練をしておきましょう。TOEFLテストでこうした読み方ができ、点数がとれることは、実際の留学生活で難解な学術文献でも読みこなせるような実力がついていることの証明です。どんな英語試験にも共通しているReading。効果的な勉強法で、「慣れている」だけではなく「点数がとれる分野」にしておきましょう。
それでは、構成を確認しましょう。Readingセクションは3〜5パッセージから成っています。それぞれのパッセージは約700語で構成されており、問題は12〜14問あります。パッセージの内容は大きく分けて3種類のタイプ。Expositionといわれる、解説・説明タイプのもの。Argumentationといわれる、論証タイプのもの。そしてHistorical
biographical/event narrativeつまり、人物や出来事についての記述のようなタイプです。Expositionのタイプでは、説明されていることを整理して理解することが大事です。Argumentationのタイプでは、筆者がどのような主張を持っていて、どのような論旨でまとめているのか、その理由づけを意識しながら読みましょう。Historical
biographical/event narrativeは、比較的皆さんが慣れているタイプの英文でしょう。いつ、誰が/何が、どうした、というような基本的な記述を、流れにそって落ち着いて読み込みましょう。トピックが自分には馴染みのないものでも慌てないで下さい。それぞれのパッセージには、特別な予備知識、専門知識は必要ありません。解答に必要な情報は全てパッセージにちりばめられているのです。「答を探すんだ」という気持ちで読んでいきましょう。
解答をするにあたり、受験者はパッセージを全て読まなくてはなりません。パッセージを最後まで読むためにスクロールしきらないと、問題文は読めません。
問題が出たら、パッセージは右側に、問題は左側に表示されます。
Readingセクションでの解答時間は、パッセージを読む時間、問題を読む時間、解答時間の全てをあわせて60〜100分です。
クエスチョンフォーマット(出題の形式)は3タイプあります。
1. 4つの選択肢から一つを選択する問題 |
2. 文中の4箇所のうち1箇所に与えられた文章を挿入するInsert
a Sentence問題 |
3. Category ChartやSummaryを完成させるReading
to Learn問題 |
Reading to Learn問題は今までにないタイプの、新しい出題形式です。この問題では、パッセージがどのように構成されているか、また、パッセージにおける事実や意見などの関わりを正しく理解しているかが測定されます。記述事項を正しく理解していなければ、分類わけや要約の選択ができないのです。また、このReading
to Learn問題には、Paragraph Questions というものもあります。パラグラフの中の一部分がハイライトされており、その内容を最も正しく言い換えている文を選択するのです。
また、新しい特徴として、Glossary機能というものがあります。特殊な単語やフレーズの意味を表示してくれるものです。アンダーラインのある単語をクリックし、意味を確認しましょう。
英語を学び始めた時から常に親しんできたReading。情報を読み取るという意識なくしては、「なんとなくの理解」で終わってしまいます。英語の使い手として一段上の高みを目指す皆さんは、頭を使いながら「情報」を読み込み、「論旨」を整理し、「考え」ましょう。物事を深く考え、結論を出す。これはCritical
Thinkingの練習にもなります。TOEFLテストの向こうの留学生活だけではなく、ビジネスの上でも必要な「正確な判断力」への養成にもつながるでしょう。Critical
Thinkingができることは、真の国際人たる条件ではないでしょうか。TOEFLテストの勉強を通し、皆さんも世界を舞台に活躍する国際人を目指してください。
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