TOEFLは、私にとって最も思い出深い英語能力テストです。というのは、TOEFLが私が今までに受けたことがある唯一の英語能力テストだからです。今から31年前、まだ上智大学の助手だった時、アメリカへの大学院留学を決意しましたが、その条件としてTOEFLが必要でした。しかし当時、TOEFLという名前は知っていましたが、どんなテストかは知りませんでした。今と違い、CIEEはまだ日本におけるTOEFLの実施母体になっていませんでしたし、TOEFL問題集、というようなものは書店に行ってもあまりなかったのではないかと思います。そんな中で、たまたま上智大学がTOEFLの試験会場になっていたものですから、試験当日にいきなり行き、walk-in
candidate (今でもあるのかどうか分かりませんが)として、その場でお金を払って受験番号をもらってテストを受けました。しかし、TOEFLについて殆ど何も知りませんでしたので、まず、テストの長さ(それでも当時は今よりずっと短く、2時間半ぐらいだったでしょうか)に驚きました。集中力が途中で途切れてしまい、これはだめだ、と思いながら適当に付けた答もありました。結果は674点。当時、私はTOEFLの最高点がいくらかさえ知りませんでしたので、これがどれぐらいの点数か分かりませんでした。後に満点が677点だということを、当時のTOEFLのPresidentの
Russell Webster 氏とTOEFL委員会の委員長の Louis Arena先生からお聞きして、良く取れたな、と我ながら驚いた記憶があります。
上智大学外国語学部教授。外国語学部長、国際言語情報研究所所長。専門は、応用言語学。
上智大学英語教員研究会(ASTE)事務局長、TIRF (The International Research Foundation
of English Education) 理事、AsiaTEFL理事(2003-2005)、NPO小学校英語指導者認定協議会理事、NPO国際教育活動ネットワークREX-NET理事、文部科学省スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクールの研究開発に関する企画評価会議協力者、文部科学省「『英語が使える日本人』を育成するための行動計画」第1研究グループ・リーダー、文部科学省中央教育審議会外国語専門部会委員、文部科学省「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」審査委員、航空英語証明審査会会長、他歴任。
著書に、「起きてから寝るまで表現」シリーズ監修(アルク)、「外国人と分かり合う英語--異文化の壁を越えて」(筑摩書房)、「コミュニケーションとしての英語教育論」(共著、アルク)、Heart
to Heart(共著、MacMillan Languagehouse)、J-Talk(共著、Oxford University
Press)、「英語教育へのチャレンジ」(公文)、「日本語を活かした英語授業のすすめ」(共著、大修館)、「英語を私に近づけるMy
First English Diary」 (共著、コスモピア)、「どうなる小学校英語-『必修化』のゆくえ」(共著、アルク)、「『英語が使える日本人』の育成のための英語教員研修ガイドブック」(共著、文部科学省)他多数。