開校11年目の昭和58年に開始された合衆国への海外派遣は、平成9年から派遣先がオーストラリアのノーザンテリトリーの州都、ダーウィンに変わり、毎年夏季休暇中の20日間ほど、20名程度の生徒を派遣してきた。ホームステイをしながらホストブラザーやシスターと地元の高校に通学し、異文化交流を行い実践的な英語力を身につけると共に国際的な視野を広めることを目標とし、大きな成果を収めてきた。4月の入学式に、新入生の保護者に海外派遣説明会への参加呼びかけ、2学年には新学期が始まってすぐ、担任を通してプリントを配布した。筆記試験(基礎学力テスト)、100語以上による英作文、ALTによる面接、日本語での面接などの選考試験を通して、派遣生を決定した。
現地に於いては各家庭一人でホームステイをしながら、通学し交流を深めた。ESL(English as Second Language)による英語授業、陶芸及び日本語は現地の高校生の授業に参加、ペインティングではアボリジニー絵画を学び、州議事堂表敬訪問など内容の濃いプログラムを体験した。参加者全員がこの貴重な体験から沢山のことを学び、大きく成長して帰国することができた。帰国後には帰国報告会を行い、感動をわかちあった。帰国後の派遣生の学校生活への態度は、より積極的、前向きなものとなり、英語学習への取り組みも意欲的である。
平成18年度の海外派遣プログラムは、最少催行人数に足らず実施できなかった。ちょうどダーウィン高校との交流10周年という節目の年であった。また、全県に先駆けて海外派遣を始めて23年目になるが、応募者が少なくて実施できなかったのは初めてである。本校に於ける教育目標の重要な柱の一つである海外派遣が実施できなかったことを重く受け止め、全校生対象にアンケートを実施し、その原因を分析した。
その結果、平成19年度は12名の参加を得て、無事実施することができることとなった。 |