世の中を変えるためにはどうすればよいか、という社会科の課題について考えた少年が思いついたアイディアは、1人の人が3人に良いことをする、そしてその3人がそれぞれ他の誰か3人に良いことをする、それがずっと続いていけば、世の中全体が良くなっていく、というもの。これは、映画Pay it Forward(ワーナー・ブラザーズ配給:2000年度作品)の話です。
恩返し(pay back)をするのではなく、誰か他の人に良いことをして(pay it forward)、その輪を広げていく。教師の仕事もそういうものだと思います。達セミでは、恩師や先輩、後輩、時には生徒や保護者、そして同僚や仲間から学んだことを、達セミフレンズ同士で積極的に共有しています。そこには、講師と参加者の垣根はありません。世代の垣根もありません。お互いのワザやアイディアをシェアして、それぞれの持ち味を生かしながら、それぞれのバージョンアップを目指しています。
たとえば電子辞書やiPodを活用した指導法も、このPay it forward方式で驚くほど早く、北は北海道から南は沖縄まで広まっています。「黒板とチョークだけを使った授業」からの脱却、デジタル・ネイティブ世代の子どもたちのための授業改革は、意外と早いかも知れません。
ところで、皆さんにとってPay it forwardのitは、何ですか?