かねてより読者の皆さんからご要望の多かったTOEFLテスト受験者の体験談が、いよいよ今号から 登場します。 実際に受験した人でなければ体験できないさまざまなポイントを連載でレポートしていきます。 寄稿していただくのは、これまでTOEFLテストを何度も受験し、現在も挑戦中のある大学院生です。 TOEFLテスト受験希望者には必読です!
こんにちは!たまたま縁があり、「TOEFLテスト受験者の体験記」を書くことになりました、ある 大学院生です。これから7回に渡り、TOEFLテストとの取り組み方、留学や英語について私が考えていることをお話したいと思います。
私がTOEFLテストを初めて受験したのは、高校3年の時でした。当時海外に住んでいた私は、日本の大学を受験する際に、提出する書類にスコアが必要だったので、SAT(米国の大学進学適正テスト)とほぼ同時期にコンピュータ版TOEFLテスト(TOEFL CBT)を受けました。夏休みの間母に言われ、 やる気のないまま、教科書を見ながらノートにAとかBなどと答えを書いて、 自分で答え合わせをしながら勉強したのを覚えています。勉強机の上に置いた時計を見ながら練習問題を解いていましたが、途中で 眠気に襲われ、集中力が切れて時間オーバーしたこともあります。 家ではセクションごとに休憩が取れましたが、本番ではそういうわけにはいきません!TOEFLテスト試験会場での私は、最後はいつも 集中力維持との戦いだったような気もします。
その頃は、今はもうない文法(Structure)や語彙(Vocabulary)が試験に出題されていたと思います。 私は中学・高校時代を海外で過ごしましたが、それでも英語は自分にとって第二言語なので、TOEFL テストの勉強で苦労しました。TOEFLテストの文法は、私にとっては手強いセクションでした。それは 英語が母語ではないという理由の他に、矛盾しているようですが、私がある程度ネイティブと同じように英語を理論ではなく、感覚で身につけていたからということも考えられます。帰国生の多くが感じること だと思うのですが、普段頭の中で文法を考えながら英語を話しているわけではないので、文法に関する問題は「なんとなくこういう感じ…」という曖昧な確信のもとに解いていきました。そのため結果は 当たっていたり外れていたり、いつもまちまちでした。日本の中学、高校に通った人は英文法を勉強 しますが、私は現地校の授業についていくために必死だったので、普段、文法を考える余裕など なかったのです。 でも、例えばどこかで聞いたフレーズを文法として頭の片隅におき、意識して言葉を使うと、時間は かかるかもしれませんが、確実にそれは自然と身につくのだと思います。きれいな日本語を使おうと 意識すればそのように話せるようになるのと同じことです。意識しすぎるのはかえって妨げになるかも しれませんが、ちょっとした心がけ次第で、自分が書いたり、話したりする英語も上達するのかもしれ ません。 TOEFLテストはその後も、交換留学申請の際に受験しました。そんなに勉強したわけではないのに 点数が上がったので、TOEFLテストのコツをつかんだのだ!と嬉しくなりましたが、インターネット版 TOEFLテスト(TOEFL iBT)になってから再度受けてみたところ、点数が下がってしまい、油断大敵とはまさにこういうことだな…と勉強不足を後悔しました。これについては、今後の記事に書くつもりです。
このように英語を勉強しはじめてからもう何年も経ち、TOEFLテストを何度か受けたことのある私ですが、今も自分が英語を完全に習得したとは思っていません。日本語もそうですが、知れば知るほど英語の歴史と文化は奥が深いからです。この体験記が英語を道具として使い、世界に羽ばたこうとする人たちにとって励ましとなってくれれば嬉しいです。これからよろしくお願いします。