昨年TOEFL iBTを初受験したという30代の女性読者の方より、体験レポートをご寄稿いただきました。これから受験する方はぜひご参考にしてください。また、TOEFLメールマガジンでは、体験談等のご寄稿を随時募集しています!
(はじめに)
大学受験の際に志望校の必要条件として、1度TOEFL PBTを受験したことがあり、その後は自分の英語力把握のため数年に1度、他の英語テストを受験しています。今回は、特に留学の予定はなかったのですが、教育関連会社への入社を機に、テスト方式が変わったというTOEFL iBTに初挑戦しました。あまり準備が十分でなかったので、自分のための反省も含めた記録です。今後受験する方の参考になればと思い寄稿します。
高校時代 1年間 アメリカ・アイダホ州でホームステイ
社会人 5週間 アメリカ・ニューヨーク州の大学のサマースクールに参加+2週間 アメリカ視察
受験日:2008年11月15日(土)
My Home PageへのScore表示:12月3日(水)
Examinee Score Recordの自宅到着:12月13日(土)
Official Report送付先(会社)の到着:12月12日(金)
9月初めにETS WebサイトのMy Home Pageから申込。家からの便のよさで会場を選ぶ。
TOEFL iBT説明会に参加したり、CIEEのWebサイトやTOEFL iBT Tipsをチェックして、問題形式などを知る。
ETS Webサイトの”iBT Sample Questions”と、受験を申し込むと「View Order(s)」ページに表示される“TOEFL iBT Sampler”の2種を、受験前1週間以内に受けて対策を練る。
My Home PageのView Order画面を確認。特に変更はなかったので、申込時に印刷したものをそのままバックに入れる。
テスト会場への行き方を再確認し、IDのためのパスポートもバックにいれる。旅以外で持ち歩くこともないので忘れてしまいそうだったが、思い出してよかった。
Reporting Time 9:30の5分ほど前に到着。
名前を告げると、宣誓書にサインして注意事項を読み、テスト会場へ。教室前の廊下でパスポートのチェック。携帯の電源を切ったか確認。教室内で再度パスポートをチェックして写真をとる。パソコンに案内され、小声で確認事項の説明を受ける。自分の写真を確認。
すでに受験を始めている人が14、5名ほどいて会場には緊張感があった。あとからさらに10名ほど入ってきた。
マイクチェックのために質問に対して声を出して答える必要があり、近くの人たちに聞かれているのでは、と緊張してしまった。後からマイクチェックをしている人を聞いていると短い一文をずっと繰り返していた。趣旨はただのマイクチェックなのに、知らなかったため、テストと同じくらいの余計な力と緊張感を使ってしまったと反省した。このマイクチェックのことは事前に知っているのと知らないのとでは心構えが違うと思う。
パソコン上で長文を読むのはやはり疲れる。さらに関心の薄い話題だとなかなか読み込めず注意散漫になってしまった。しばらくすると隣や周りの受験生はすでにListeningが始まり、うっすら音が漏れてくる。耳栓代わりにヘッドフォンをつけておくものの集中力が続かなかった。
また、TOEFL iBT Tipsにもあるように1パッセージごとの最後のSummary問題などは得点が高いので、そこを初めのほうに回答すればよかった。1問ずつ順番に解いていたので最後は時間切れになってしまい、もったいないことをしてしまった。時間配分をどのようにすればいいか作戦を練っておけばよかった。
わからない単語も含めてメモを利用しながら全体の文意をつかんでおかないと、問題にまったく答えられない。うまくメモ書きすることが鍵だと思った。
Listeningセクションの終わりのほうには、休憩を終えてSpeakingセクションを始めている人がかなりいた。その声がよく聞こえるのでヘッドフォンのボリュームを上げて集中力を切らさないよう努めた。
かばんは持っていけないのでパスポートと飲み物と食べ物を手に教室の外へ。軽食をとって、体操。時計を持ってこなかったので少し早めに教室へ戻る。
再度パスポートを見せ、席につく。パソコンの時計カウントが0になるまで待って、それから手を挙げ、パソコンを解除してもらい後半の受験がスタート。
再度マイクチェック。今度は質問にまじめに答えず、同じ一文を繰り返してチェック。最初のマイクチェックで冷や汗が出るほど緊張していた自分に笑ってしまった。今回は気が楽だった。
Speakingの質問には、答える際に慌ててPreparation Timeに話し始めてしまうなど、事前対策不足を痛感した。短時間に自分の意見をまとめて言うことがやはり難しかった。また、静かな会場に自分の声が響き、周りの人が気になって緊張してしまい、声も小さくなり、さらにうまく時間配分もできなかった。Integrated TaskではListeningで聞いた単語をうまく書きとめておけず、答えるときに引用ができず困った。キーワードは必ず書き留めておく習慣をつけなければいけない。
Speakingセクション同様、Integrated TaskのListeningでのNote Takingの重要さを痛感。そもそもの単語力不足も問題だが、Listeningに出てきた単語を忘れてしまい、うまく文章を成り立たせることができなかった。
意見を書く問題では意見を持つこと自体の重要性をあらためて認識。普段日常生活でどれだけ意見を持たず立場をあいまいにしながら生活しているかを実感した。
Score送付についての確認にチェックを入れて、終了。「Cancel」を押してしまうと、Examinee Score Recordが送られてこなくなってしまうので注意。
持ち時間いっぱいをつかって終了。残っている人は3人しかいなかった。私より後にチェックインした人は10名ほどいたはずなので、つまり他の皆さんは持ち時間を全ては使わずに早めに終了したということだ。メモと鉛筆はそのまま置いて退席。
(おわりに)
事前対策としてSampleテストを受けるときには、流すように解くのではなく、本番さながらに挑むべき。特にSpeakingセクションのSampleは、頭の中で文章を考えるだけで済ませていましたが、実際に声に出して答えておかないと本試験で答える際に戸惑ってしまいました。また、チェックインやマイクチェック、他の受験者の状況や会場の雰囲気などを含めテスト全体を知っていたほうが、無駄な緊張感や不安が軽減するように思います。とりあえず1度受けてみることが何よりの対策なのではないでしょうか。そのためにもTOEFL Practice Onlineを受けることを次回は検討しようと思っています。最後に、TOEFLテストの特長の1つであるNote Takingは、最大限にうまく活用することがスコアアップの鍵だと思いました。
英語力の向上は引き続き目指すとして、テスト全体の雰囲気がつかめ心構えができたこと、Note Takingの有効活用の必要性と可能性を理解できたことなどが、今回の受験で得られた成果です。
またScoreの発送などが遅れる場合があると聞いていましたが、間にアメリカの祝日Thanks Giving Dayがあったにも関わらず、思っていたよりも早いタイミングでScoreが手元に届き、特に不都合は生じませんでした。また英語力を磨いてからチャレンジしてみたいと思います。
編集部注:スコア送付期間は目安で、時間がかかることもあるので早めの受験をおすすめします。