TOEFLメールマガジン 8周年記念キャンペーン 読者プレゼント 結果発表

いつもメールマガジンをご愛読いただき、誠にありがとうございます。
今年9月に迎えたTOEFLメールマガジン8周年を記念して実施した読者プレゼントキャンペーンには、たくさんの方々にご応募いただき、誠にありがとうございました。
「チャンス1.TOEFLメールマガジン アンケートに答えよう!」の当選者の発表は、当選者へのメールでの賞品発送をもって代えさせていただきます。どうぞお楽しみに!
「チャンス2.英語俳句を詠んでみよう!」の結果は下記の通りです。現在TOEFLメールマガジンの「俳句で一息Haiku Time」を連載いただいている、灯声こと財団法人日航財団 常務理事 中村忠男氏に選評していただきました。入賞の皆様、おめでとうございます!

最優秀作品 1名 10,000円分のAmazonギフト券 またはiTunesギフト券

歌鳥様

The chorus
of crickets
became a solo

合唱が 独唱となる 虫の秋

評:日本語も英語も俳句らしい句です。「虫の秋」は秋の季語。勉強して明け方近くまで起きていたのかもしれません。さっきまで合唱 だったのが、今は一匹だけになったというものです。初秋から晩秋への時間の推移を詠んでいるという解釈もできますが、俳句は一瞬の情景をとらえることが基本になりますので、ただ今の状況と解釈したいと思います。少し手を加えるとしたら、「合唱が 独唱となり  虫の秋」と一語を変えると軽いキレが入ってさらに俳句らしくなると思います。

優秀作品 2名 5,000円分のAmazonギフト券 またはiTunesギフト券

バンデラス様

A ski slope in summer
Still crowded
With golden-rayed lilies

山ユリで 未だ混雑 夏のゲレンデ

評:スキー場というと冬ですが、あえて夏のゲレンデの様子を詠んだ着眼点が面白い句です。英語と日本語もうまく対応しており、バラ ンスがいいですね。日本語の最後の句が7語になってしまっていますが、敢えて「夏の」と言わず、「未だゲレンデ混雑す」とすればす っきりするでしょう。

奥内様

Two guys with ties
Playing catch after lunch
A clear Autumn day

秋晴れや ランチタイムの キャッチボール

評:スカッとする気持ちの良い、秋にぴったりの句です。英語と日本語どちらも小気味よく、俳句らしい句です。「キャッチボールの昼休み」とすると、流れがよくなります。

総評:どの俳句も面白い題材を自分の視点でとらえていて、個性的な句が多かったと思います。俳諧味のある面白い句も目立ちました。さすがに英語と日本語の対応ではみなさん苦労されたのではないかと思います。どの句もなるほどと思うもので、選ぶのに大変迷いました。一応二つの基準を設けて選考しました。一つは日本語も英語もどちらも良いこと。英語俳句だけ、または日本語俳句だけが良くても今回は落としました。二つ目は俳句らしく短いフレーズで表現していること。英語にすると、どうしても長く、説明的になってしまう俳句が見受けられましたが、やはり簡潔な表現が俳句らしいという基準にしています。

例えば、この句は残念賞のものです。

A Yokozuna is retiring at September tournament at Tokyo
Cutting his gingko-shaped topknot, one by one
Finally it was left at his hand, like a big leaf fallen

江戸ゆえか きっぱりと散る 大銀杏

「大銀杏」は、力士の結う髷(まげ)という意味もあり、日本語はとても練られていて完成されています。ただ、日本語に込めた意味を英語にも表現したいため、少し説明的になっています。簡潔にまとめれば、英語ともいい俳句になると思います。例えばこのようにしてはどうでしょうか。

Retiring Sumo Yokozuna
A cut gingko-shaped topknot
Left upon a hand

シンプルで俳句らしくなると思います。なお、日本語の方には使われていませんが、俳句の世界では「相撲」は秋の季語です。

このキャンペーンを機に、これからも日本文化である俳句に親しんでもらえればと思います。 なお、日航財団のホームページに英語俳句の投句欄 http://jalscholaralumni.com/haiku/haiku.html がありますので、ぜひご投句ください。

ご応募くださった皆様は、英語俳句を詠んでみていかがでしたか。読者の皆様もこの結果を見ていかがでしたでしょうか。

つい先ごろ欧州連合(EU)の初代大統領に選ばれた、ベルギー首相のヘルマン・ファンロンパウ氏は、実は俳句が趣味で、会見の席で自作の俳句を詠んだそうです。日常を切り取る鋭い視点と、それを簡潔に表現する力は、趣味の世界に留まらず、ビジネスや勉学の世界でも大切な要素ではないでしょうか。それらはきっとTOEFLテスト受験にも通じ、また留学中には日本を紹介する一つの手段となります。海外と日本の架け橋になるであろう読者の皆様も、勉強を兼ねて、ぜひ英語俳句に挑戦してみてください。今後とも、TOEFLメールマガジンをどうぞよろしくお願いします。