TOEFL メールマガジン

留学経験者インタビュー

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留学経験者に留学のきっかけ、その国、その学校を選んだ理由、何を得てどう活かしているかなど実体験をインタビュー。今回は、フランスESSECビジネススクールに入学し、ラグジュアリーブランドのブランドマネジメントを専攻された酒井妙子さんにEメールでインタビューしました。

酒井妙子さん

酒井妙子さん
日本の大学を卒業。在学中に中国・復旦大学へ交換留学
日系企業に5年間勤務の後、2008年フランスESSECビジネススクール(MBA)へ入学
ラグジュアリーブランドのブランドマネジメントを専攻
2009年9月卒業。現在はフランスにて就労中
フランス人の夫とパリ在住

なぜ留学し、フランスのビジネススクールを選びましたか

前職ではマーケティング職であったため、マーケティングを体系的に学んでみたいと考えていました。また、同僚や友人でMBA留学をする人がいて、その人たちの話を聞いているうちに、どうせ学ぶのであれば、国際的に通用する学位を取得したいと考えるようになりました。

最初はアメリカのビジネススクール受験を考えていました。もしくは、以前中国に留学し、アジアでのビジネスに興味があったため、アジアのビジネススクールにも興味がありました。しかし、ある日雑誌にESSECの卒業生の紹介記事が載っていて、ESSECの存在を知りました。当時私はマーケティングの中でもブランドマネジメントに興味があったため、ブランドマネジメントに特化したプログラムを提供するESSECのことを知った瞬間、ここしかない!と思い込み、ESSECの受験を決意しました。

友人からは、「ビジネススクールといえば、アメリカでしょ?どうしてヨーロッパを選んだの?」とよく聞かれるのですが、親戚がイタリアで暮らしていることもあり、文化的多様性あふれるヨーロッパの方がアメリカよりもプライベート面は充実しそうだなと漠然と考えていたことも理由のひとつです。ちなみにESSECでの授業はすべて英語でした。

【入学式当日、構内で同級生と】

【入学式当日、構内で同級生と】

TOEFLテストは何点必要で、どう勉強しましたか

ESSECへの出願要項には、TOEFL iBTで100点必要とありました。英語圏に暮らしたことのない私にはかなり高い点数であったため、仕事の傍ら、都内の予備校に通い、猛勉強しました。仕事が大変忙しい時期だったのですが、平日は1日2時間、週末はGMATの勉強時間も含め合計20時間勉強していました。今思えば、自分でもよく頑張ったなあと思います(苦笑)。

英語が苦手であったため、リスニングとスピーキングには苦労させられました。スピーキングは、ネイティブでも帰国子女でもない私にとって、限られた期間内で一定のスコアをあげるのは無理かなと考え、リスニングの点数UPに尽力しました。具体的には通勤時間や出張の移動時間を活用し、CNNニュースを聞いたり、語彙力を上げるため(語彙力がないとリスニングもリーディングも点数がUPしないと考えたため)単語を暗記したりしていました。

しかし、ヨーロッパのビジネススクールは、TOEFLテストやGMATのスコアよりも、受験生の人間性、キャリアの多様性を評価する傾向にありますので、多少スコアが低くても、思い切って出願してみるといいと思います。あとはインタビューで自分を上手く表現できればうまくいく場合が多いようです。

卒業後または将来は、どうしていきたいと思っていますか

2009年の秋に卒業し、現在はパリにて仏系企業でインターンシップをしています。ヨーロッパでの生活は、予想通り楽しくつつましく、ここに暮らして本当によかったなと思っています。ヨーロッパでは、人生において家族に高いプライオリティを置き、「仕事よりも家族が断然大事!!!」と考える人が多く、私も家族思いの夫にかなり助けられています。当面(5年~10年)はパリでキャリアを磨いた後、いつかは夫の故郷である、フランス海外県レユニオン島で起業をしたいと考えています。

【海外県レユニオン島の市場にて】

【海外県レユニオン島の市場にて】

留学中のエピソード

本プログラムでは、最後の2ヶ月は卒業試験として、4~5人1チームで各企業に派遣され、コンサルタント業務を行います。私はCHAUMETに派遣されました。チームメンバーはイタリア人、フランス人、アメリカ人、オーストリア人と人種も実に様々で、かつ情熱的なチームで、ミーティングの度に議論が白熱するあまり喧嘩に近い激しい口論が繰り広げられました(苦笑)。その中で調和を愛する日本人の私が毎回調停役となり、「お願いだから、もう喧嘩はやめて~!!」と心の中で叫んでいたことも、今となってはよい思い出です。プロジェクト最終日に、CHAUMET美術館の一室を借り、CEOを前にプレゼンテーションをしました。プレゼン後に、歴代のティアラの金型が飾られる部屋で皆でシャンパンで乾杯(なんとCEO自らがあけてくださいました)した時は、本当に最高でした!

これから留学される読者の方へのメッセージ

受験中も、留学中も、常にポジティブに考えてください。

たとえば、日本生まれ、日本育ちの日本人が海外で生活すると、まずぶつかるのが言葉の壁。私もMBA入学後常にこの壁に悩まされましたし、今でも悩むこともあります。しかし、言語にコンプレックスを持たず、無理矢理にでも前向きに考え、行動していくことが海外で生活していく上で、何よりも大事です。

また、日本について何かひとつ自信を持って紹介できるものがあると、現地での交流がしやすくなると思います。例えば私の場合、もともと食いしん坊で料理を作るのが好きなので、週末は日本食を作ってフランス人の友人を家に招待したりしています。

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