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達セミに学ぶ 英語学習のヒント

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英語教師による英語教師のための情報シェアの場「達人セミナー」通称「達セミ」をご存知ですか。毎週のように自発的かつボランティアで全国各地にて開催され、それぞれの授業方法を公開しシェアしています。基本的には中学・高校の教師の方々が中心ですが、その授業には英語を楽しく学ぶヒントがたくさん隠されています。その中から毎号1名の先生にレポートしていただきます。

今回のヒントはこれ:

  • 電子辞書で、Let's Search!

東京都立戸山高等学校
谷口幸夫 先生

前々回に紹介した、電子辞書の「ジャンプ機能」は試してみましたか?(前々回の記事はこちら)今回は、「検索機能」についてご紹介しましょう。

皆さんはあまり意識していないと思いますが、紙の辞書には紙の辞書特有の引き方があります。ということは、電子辞書にも電子辞書独特の引き方があります。たとえば単語の意味は簡単に引けるんだけど、熟語の引き方が今ひとつわからないという声をよく聞きますが、もったいないことです。

まず、熟語の引き方を確認しておきましょう。たとえば入試問題にもよく出題される"dispose of ~"を例にとります。まず「英和」辞典(ここでは「ジーニアス英和」)でdiposeを引きます。すると、画面に以下の3つの意味が現れます。

[1] 配置する [2] …する気にさせる [3] …をする傾向にする

でも"dispose of ~"という熟語はどこにも見あたりません。このとき、「成句」ボタンを押してみましょう。最新モデルでは、画面をタッチしてもOKです。すると、以下の3つの熟語が現れます。

[1] be disposed toward ~ [2] be diposed to ~ [3] dispose of~

電子辞書では、「熟語」=「成句」と覚えておくといいでしょう。試しに「英英」辞典でdisposeを引いてみると、最初の画面に"dispose of ~"という熟語が見つかり、意味も書いてあります。英語学習では、「英和」と「英英」などの複数の辞書で確かめることが大切なんです。1つの機器にたくさんの辞書が入っている電子辞書は、すぐれた学習ツールと言えるでしょう。

次は、「複数辞書」検索機能です。たくさん辞書が入っているからと言って、一つずつ調べていたら日が暮れてしまいます。そのとき、わずか一回の操作で、その電子辞書に入っているすべての辞書の中から検索することができる、超おすすめ機能です。

方法は2つ。英語で調べるときは「複数辞書アルファベットで検索」、日本語で調べるときは「複数辞書日本語で検索」の画面を出します。その中でも、1番のおすすめは「例文検索」です。辞書には、何万という「見出し語」がありますが、同時に何十万という「例文」も載っています。しかも、複数の辞書が入っていますので、想像ができないぐらいの例文の「宝庫」なんです。これを利用しない手はありません。

具体的に、"Easy come, easy go."ということわざを引いてみましょう。例文検索の欄に、引きたい語句や文のうち、2つのキーワードを選んで、「&」(アンドマーク)で結び、"easy&come"と入力し、決定ボタンを押します。すると、ピンポイントで、検索することができるのです。"a piece of cake" といった語句はもちろん、長めの英文でも意味のまとまりに注意して、その中の2つの単語で検索するということを覚えておくと、電子辞書の良さを実感できるでしょう。

さらに、最新モデルには「日本語キーワードで英文の例文を探す」ことができる機能が付加されました。「夢」と「実現」というキーワードを入力すると、なんと14個の英語の例文が検索できました! "This is it!" と言いたくなるぐらいビンゴな例文に出会うことも少なくありませんよ。

このように、英文読解にも、英作文にも、とっても便利な機能が「検索機能」なんです! ぜひご活用ください。

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