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「第4回 科学の甲子園 全国大会」協賛報告


TOEFL事業部

日時:2015年3月22日(日)
会場:つくば国際会議場・つくばカピオ
Webサイト:https://rikai.jst.go.jp/koushien/

毎年3月に行われる「科学の甲子園 全国大会」。
「科学の甲子園」は、高校生を対象に理科・数学・情報等の複数の分野で競技を行う場を提供することで、科学好きの裾野を広げ、トップ層を伸ばすこと、すなわち将来を担う科学者を育成することを目的として国立研究開発法人科学技術振興機構主催で行われています。
4回目となる今年の全国大会は、3/20(金)から3/23日(月)にかけて場所を兵庫県から茨城県に移し、つくば国際会議場・つくばカピオで開催され、今年は過去最高の7,650名もの高校生がエントリーし、都道府県大会を勝ち抜いた各都道府県の代表校47校370名が全国大会に出場しました。

「第4回 科学の甲子園 全国大会」協賛報告

全国大会で高校生たちは3/21、22の2日間にわたり筆記競技と3種類の実技競技に挑みます。
競技1日目は午前筆記競技、午後には2種類の実技競技が18:00過ぎまで実施され、競技2日目は午前中に最後の実技競技が行われました。

昨年に引き続き、協賛企業として表彰式が行われる3/22(日)に参加しました。
この日行われた実技競技「登れ!筑波山」(競技内容は以下参照※)では各チームから4名が選手として出場していました。協力し合いながら真剣に取り組む選手たち、またそれを観覧席で見守るチームメンバーによって競技会場(つくばカピオ)は熱気に包まれていました。

「第4回 科学の甲子園 全国大会」協賛報告

※競技内容(事前公開資料より)
レースに使用する車体の斜面を下る際の回生ブレーキによって発生する電気エネルギーを電気二重層コンデンサに蓄える車体(以下、充電カー)、および電気二重層コンデンサに蓄えられた電気エネルギーを用いて空中に張られたロープを登る車体(以下、ロープウェイ)を、用意された材料と工具類のみを用いて60分間で製作する。斜面を用いた充電カーへの充電作業の時間と、ロープウェイがゴールに到達するまでの時間を合計したタイムレースを行う。

本競技「登れ!筑波山」の概要は、大会前に公開されており事前に準備することが可能ですが、当日は限られた時間内に選手4人で一から全て製作する必要があります。製作時間(60分)には、レースに向けての動作確認などの時間も含まれます。時間の許す限り車体の調整に一所懸命取り組んでいる選手一人ひとりの姿には心から感動を覚えました。

「第4回 科学の甲子園 全国大会」協賛報告

「第4回 科学の甲子園 全国大会」協賛報告

製作時間が終了し、車体検査後、いよいよレース本番です。
レースは予選・決勝が行われ、決勝レースは予選を勝ち抜いた上位8チームで争われます。
観覧席からは距離があるものの、固唾を飲んでレースを見守る選手の緊張感はこちらまで伝わってきました。

「第4回 科学の甲子園 全国大会」協賛報告

予選を見事1位で通過したチームのレースは圧巻で、決勝レースにおいてもそのチームがおそらく優勝するだろうと思っていました。しかし、そううまくいかないのが競技なのかもしれません。決勝レースで車体は予選のような勢いでロープを上ることなく、まさかの8位となってしまいました。おそらく、選手たち自身も予選レースに手応えを感じ、優勝を意識していたのではないかと思います。レース時間終了後その場に崩れ落ち、しばらく動けずにいた姿は今でも目に焼き付いています。予想通りにならないことや思い通りにならないことは実社会において多々あることです。その時に事実を受け入れ、気持ちを切り換えて次の一歩につなげていくことは非常に大切であり、大きな力になると思います。その意味において、今回の経験は選手たちにとって非常に貴重であるように思います。ぜひ、悔しい気持ちをバネにして飛躍していってほしいです。
野球の甲子園同様に観客席にも大きな感動とパワーを与えてくれた本競技は、本当に素晴らしいものでした。

同日の午後、つくば国際会議場で開催された特別シンポジウム「キミが世界を変える!」には、昨年青色LEDの開発でノーベル物理学賞を受賞された名古屋大学大学院教授天野浩氏が招かれ、基調講演が行われました。ご自身の高校時代やストックホルムで行われたノーベル賞授賞式の様子など、写真を交えての話に会場にいる全ての参加者が引き込まれました。特に天野氏の大学時代の話で工学の「工」の字が「ひととひととを結ぶ」という意味であることを教わり、そのことをきっかけに「勉強するということは人のために役に立つこと、そういう人間になるのが勉強の意味」だと理解してから、勉強が好きになり一所懸命勉強するようになったというエピソードは、勉強が本分である高校生に向けた強いメッセージでありエールでもあるように感じられました。

また講演後行われたパネルディスカッションは天野氏の他に超小型衛星開発の第一人者である東京大学教授の中須賀真一氏、「バイオロギング」の手法で水中生物の知られざる生態を研究されている国立極地研究所助教の渡辺佑基氏、ピロリ菌と胃がんの因果関係を明らかにした北海道大学助教の大西なおみ氏もパネリストとして加わり、「科学の力で世界を変える」をテーマに進められました。「将来、世界を変えるような研究をしたいと思っている人は手を挙げてください」という問いかけには多くの手が挙がり、また「人や世の中の役に立つ研究や開発をすることが将来の夢」と語る高校生が多いことに感心しました。彼らの将来の活躍に期待しつつ、一方でこの科学の甲子園をはじめ、様々な方法で彼らを支援する体制や環境作りもより一層力を入れていくことが大切であるように感じました。最後にパネリスト一人ひとりから高校生に大変意義深いアドバイスが贈られました。その意味を理解し、実生活に活かしていくには時間を要するかもしれませんが、忘れずに心に留めておいてほしいと思います。

1時間45分のシンポジウムもあっという間に終わり、表彰式の時間がやってきました。
表彰は大きく3種類(総合成績、競技別表彰、企業特別)に分かれており、計22の賞が授与されます。当協議会は総合成績で優勝したチームに賞を授与することになっており、その賞を手にしたのは千葉県の渋谷教育学園幕張高等学校の選手8名でした。

「第4回 科学の甲子園 全国大会」協賛報告

「第4回 科学の甲子園 全国大会」協賛報告

舞台に上がり表彰されたどの選手も笑顔と自信に満ち溢れていて、こちらまで清々しい気持ちになりました。優勝校はこれまでと同様に5月に米国で開催されるサイエンス・オリンピアド・ナショナル・トーナメントに参加できます。この大会には米国の高校生が参加し、運営はもちろん全て英語で行われます。そのためTOEFL® テスト日本事務局は副賞として英語研修を贈りました。この研修は4月に複数回に分けて実施されています。ぜひ米国の高校生との交流も積極的に楽しんできてほしいと思います。

理数系の生徒は英語が苦手だという話を聞きますが、この日出展したTOEFLテストのブースには多くの高校生が訪れ、海外への留学を考えている生徒やTOEFLテストの概要説明に真剣に耳を傾け、受験に関心を示してくれる生徒も多く、英語への意識は高い印象を受けました。
英語の4技能をバランスよく身に付ける必要性が求められる中、今後もWebサイトや英語4技能試験情報サイト(※1)を通じて情報発信をしながら、英語教育という側面から様々な形でサポートを行ってまいります。

「第4回 科学の甲子園 全国大会」協賛報告

最後に「科学の甲子園 全国大会」は選手として参加した高校生だけでなく、観客にとっても得るものが多く、貴重な経験となる素晴らしい大会です。
次回(来年)も同じ会場で開催されます。一般観覧が可能ですので、ぜひ観覧に行かれてはいかがでしょうか。

 

(※1)英語4技能試験情報サイト
2015年1月に⽂部科学省の「英語⼒評価及び⼊学者選抜における英語の資格・検定試験の活⽤促進に関する連絡協議会」(通称、連絡協議会)に参加する6つの試験運営団体が協⼒し、適正かつ包括的な英語4 技能資格・検定試験の内容・レベル・活⽤事例等の情報提供を⾏うことを目的としたポータルサイトを開設しました。本サイトでは国際交流、英語教育、大学入学選抜等、それぞれの目的にあった資格・検定試験の情報を掲載しています。

上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。