達セミに学ぶ 英語学習のヒント

全国の熱血教師による授業に学ぶ英語学習方法伝授

潮来市立日の出中学校川島満義先生
  • 潮来市立日の出中学校
  • 川島満義先生
今回のヒント
リプロダクションのすすめ

リプロダクションとは、ヒントを参考にしながら、もとの英文を再生することです。この場合は、口頭で元の英文を言う活動です。

1. 普段使っている教科書や問題集などのテキストを使ってリプロダクション

100語前後のある程度まとまりのある英文を使って、リプロダクションを行う。リプロダクションをすることで、文法事項や単語を文脈の中で理解することができる。リプロダクションの練習には文字と音声データ両方ある方が望ましい。

2. リプロダクションへの進め方

1)メイキング・ストーリー

音声データが付属している場合は、まず文字を見ずに、音声だけ聞いてどれくらい理解しているか確認をする。その際、間違っていても構わないので、どんな内容だったかをノート等に書いておき、後で内容を確認できるようにする。

2)チャンクリーディング

リプロダクションの練習で使っている英文を意味の塊(チャンク)ごとに区切る。チャンクごとで区切った英語のフレーズと対をなすように日本語の意味を書いておく。そのワークシートで音読の活動を行う。

3)オーバーラッピング

音声データがある場合には、その音声にピッタリ合わせて音読練習をする。その際、発音やイントネーションに注意しながら音読する。再生スピードを変えられる“Audipo”(Android)(iphone)というスマートフォンのアプリに音声データを入れておくと、スピードを変えて再生されるので、より負荷をかけた練習ができる。1回目は普通のスピードで、2回目は1.25倍のスピードで行う。3回目は1.5倍のスピードで行い、最後にもう一度普通の速さに戻して行う。

4)シャドーイング&リピーティング

音声データがある場合には、シャドーイング(流れてくる音声にぴったりついていくように音読する)は文字を見るパターンで行う。リピーティング(センテンス単位で一度音声を止めて、そこまでを繰り返す読み方)は、シャドーイングが終わった後に行う。

5)サイトトランスレーション

教科書トレーニングワークシートの表面を使って、英語から日本語、日本語から英語に即座に言う練習を行う。1つのチャンクにつき3秒以内で言えるように練習をする。言えたフレーズにはチェックを入れて自分でわかるようにする。

6)リプロダクション

リプロダクション用のワークシートを作成し、リプロダクションを行う(画像は実際の授業で使っているもの。左側がサイトトランスレーション用、右側がリプロダクション用でこれをA4の1枚に裏表で印刷して使用)。制限時間は、単語数÷2秒(wpm120語)、単語数÷2.5秒(wpm150語)を目安にして行う。

1minute monologueで発信力アップ!
▲リプロダクション用シート

 

3. リプロダクション後の活動

リプロダクション後の活動は、サイトトランスレーション用のワークシートを半分に折り、英語が見えない状態で日本語を見て英語を書く活動を行う。

 

[参考図書]
『CD付 英語リプロダクション トレーニング 短期間で飛躍的に話せるようになる! (CD book) 』
 ディーエイチシー/小倉慶郎(著)
『英語力がぐんぐん身につく!驚異の音読指導法54』
 明治図書/安木真一(著)

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