スペシャルインタビュー

英語を活かしグローバルに活躍されている方や話題の企業や団体にインタビュー

海陽中等教育学校
  • 上段右から
    海陽中等教育学校 谷繁穂高先生
    慶應義塾大学名誉教授 鈴木佑治先生
    一般社団法人CIEE国際教育交換協議会 代表理事 根本斉
    下段左から時計回り(学年)
    海陽中等教育学校 岡本直樹さん(3)、古舘勇人さん(2)、平石雄大さん(2)、内川涼介さん(3)、穴田悠人さん(3)、桜田晃太郎さん(3)、田口仁さん(3)、兒玉太陽さん(3)

今回は「第8回科学の甲子園全国大会」優勝校スペシャル対談の後編になります。前編の内容はこちら

“今回の経験を通じて海外に対して積極的になっていきたい”

英語について

鈴木先生:
全般的に英語の準備状況はどうでしたか。
田口さん:
口語を聞き取るのが大変でした。授業のリスニングだと文法がちゃんとしていて、しっかりした英語をゆっくりと話してくれるので、聞き取りやすいのですが、現地の高校生との会話はとても早くて文法もいい加減だったので、全く分かりませんでした。また入国審査官の英語も全然分かりませんでした。
穴田さん:
私はある程度は話せるので身振り手振りでなんとかなると思ったのですが、とりあえず最初の段階で聞くことができないとその後のコミュニケーションが続かないので、もっとリスニング力を上げないといけないと思いました。
兒玉さん:
私も本当にそう思います。聞けないと何にも始まらないと思い、悲しい気持ちになりました。
桜田さん:
英語を読めることが重要ではなく、国語レベルで読めることが重要だと思いました。英語をしっかり読むのではなく、雑に読んでも理解できるようにならないと、スピード面で不利だと思います。特にCHEMISTRY LABを担当する人はその能力を身に付けると良いかと思いました。
鈴木先生:
それはすごく良いポイントです。一字一句読んでも重要なポイントをとれなければ意味がありません。アメリカの大学の授業のリーディングの量は膨大で、ネイティブの学生もそうしています。「SCIENCE OLYMPIAD」(以下、SO)をゼロ地点と考えて英語力は上がりましたか。また英語に対する考え方は変わりましたか。
田口さん:
全く変わりました。
平石さん:
聞く練習は大事だと改めて思いました。話すのは簡単な英語でもなんとか頑張れますが、聞く際には難しい英語が一方的にくるから、スピードに慣れることも重要だと思います。

第8回科学の甲子園全国大会」優勝校スペシャル対談

今後について

鈴木先生:
最後に今後について教えてください。
岡本さん:
今回準備を通じて、日本語での情報があまりなくて、英語で調べる機会が多かったのですが、日本語だけで得られる情報と英語を使って得られる情報とでは雲泥の差があると思ったので、英語が分かるようになれば世界が広がると思いました。自分の世界を広げるためにも英語をやっていかなければいけないと思いました。
兒玉さん:
海外が2度目で英語圏は初めてで、英語で話すのは難しいけれども通じ合うと嬉しいことがあって、意外と英語で話すのもそこまで恐れることではないのだと思いました。今回の経験を通じて海外に対して積極的になっていきたいと思いました。
田口さん:
英語で書かれたサイトで競技についての情報収集をしていたのですが、英語を読むのにとても時間がかかって、なかなか本質情報を得られなかったので、今後はそういう生きた英語に触れる機会を増やし、その中から重要な情報を抜き出すという力を付けていきたいと思います。また、アメリカに行って、現地で話されている英語を聞き取れるようになりたいと思いました。大学に進学するとますます英語で円滑なコミュニケーションが必要になってくると思います。今回の経験で英語に対する意識が上がりました。
桜田さん:
一番感じたのは、英語は頑張って読むものではなくて、自然と読むようにならなければいけないということです。英語の文章を大量に読んで、英語を読むことに慣れていきたいと思います。頑張って読むという状態から抜け出せないと、これからいろいろと不便をすることになると痛感しました。

第8回科学の甲子園全国大会」優勝校スペシャル対談

穴田さん:
競技に関して言うとかなり前からWRITE IT DO ITのような競技があるのを知っていたので、今回その競技に実際に出場することができて良かったです。英語に関して言うと、私たちが受験勉強でやるような英語というのは、受験だけに特化した一問一答のような、正解があることが多いと思いますが、それだと実際に外国人の方とコミュニケーションを取るときに、言葉が出てこなかったり、相手の言っていることを柔軟に捉えられなかったりすると思います。このままだと今後大人になって海外に出て行ったときに、海外の人と深いところでのコミュニケーションができないと強く感じましたので、アウトプットの機会を増やしていきたいと思います。
内川さん:
競技に関して言うと英作文ができなかったせいで、桜田にも迷惑をかけてしまったこともありますので、英語を勉強しなければいけないこともありますが、今は夏にある別の科学の大会に向けて結果を残していけるよう頑張りたいと思います。
平石さん:
英語で困ったことは聞くことでした。聞き取ることがすごく苦手なので、そこを伸ばしていければと思います。私と古舘は、高校2年生で来年もあります。今回のWRITE IT DO ITの結果はそこまで満足していないので、来年の「科学の甲子園全国大会」で優勝して、リベンジするために努力をしていきたいと思っています。
古舘さん:
競技に関して言うと、最後まであきらめないで良かったと思います。本番では残り5分となっても終わっていない部分がありましたが、時間ぎりぎりまで粘ったおかげで良い結果を残せました。そこは努力が報われて良かったと思います。私たちの上に何チームもいますので、来年も出場して良い順位を取りたいと思います。英語に関しては特に気になることはありませんでした。授業中に英語を読んだり話したり、ディスカッションしたりということをやっているので困らず過ごせました。また今回会場となったコーネル大学を見学したことで海外の大学も選択肢の一つだと思うようになりました。
鈴木先生:
皆さんとても良いチームワークだったと思います。SOはチームワークがないとできない競技ばかりなので、SOの主催者側にも良い影響を与えたと思います。また挑戦してください。

 

鈴木佑治先生
  • 聞き手:鈴木佑治先生
  • 慶應義塾大学名誉教授
  • 学校法人海陽学園 海陽中等教育学校(愛知県蒲郡市)
  • 海陽中等教育学校は、2006年4月に、トヨタ自動車、JR東海、中部電力を中心とした、経済界約80社からの支援により創設された、全寮制・中高一貫の男子校。
    この独自性を生かし、建学の精神である「将来の日本を牽引する、明るく希望に満ちた人材の育成」に則った教育を行っている。
    海陽中等教育学校 Webサイト:https://www.kaiyo.ac.jp/
  • 国立研究開発法人 科学技術振興機構
  • 科学技術振興機構(JST)は、日本の科学技術の発展を牽引する組織として、科学技術を支える人材の育成にも注力している。「科学の甲子園全国大会」はその一環として、2011年度よりJSTが開催している高校生の科学コンテストである。
    「科学の甲子園全国大会」Webサイト:https://koushien.jst.go.jp/koushien/
上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。